前回投稿のステンレス交換したスキャロップのストラトの続きです。
ナットにブラス(真鍮)を使います。
先程までステンレスでしたからね。ブラスなんて全然柔らかいです。厚みを削って合わせ底面のRに合わせてナットを加工。しっかりと面で密着するように加工します。
サイドもピッタリと幅を合わせます。はみ出ているのはNGだと思います。まだ引っ込んでる方が気になりません。
溝を切り、磨き上げたら完成です。いいですねえ、ブラスの輝き。これが腐食しないいい方法はないのでしょうか。まあ、くすんで楽器に馴染んだ姿も良いのですがね。
改造箇所はまだまだあります。
お次はネックジョイント。
3点止めから4点止めに変更のご依頼。穴位置が合わないので、埋めて開け直します。
ネック、ボディともにネジ穴を埋め開け直しました。
マイクロティルトもプレート下からひょっこり見えます。偶然ですが、調整もできますね。
次はペグ。
もとのパーツは見ていませんが、ナット止めタイプだったのでしょう。これをGotohのクルーソンタイプのマグナムロック、ポストの高さも変えられるH.A.P.M.を取りつけ。
ここで問題がブッシュです。コンバージョンブッシュという大きなサイズのペグもありますが、大きくても10.5ミリ。しかし、このギターのペグ穴は10.5ミリから10.6ミリくらいあります。一般的なものより大分大きいです。
見積り時は埋めて開け直す方法でお預りしましたが、見つけました!
探したらあるもんですね。コンバージョンブッシュのサイズは10.8ミリ。しかも内径が6ミリ。マグナムロックにピッタリのサイズです。
マグナムロックのポストはクルーソンや、SD91のノーマルとポストのサイズが違います。普通は1/4”サイズですね。僅かな差ですが、ブッシュに入れるとかなりゆるく感じます。
最後に配線をします。
ザグリに導電塗料を塗り、シールディングをします。
ピックアップをフロントにSeymour Duncan YJM。もとのフロントをセンターに持って来て新旧YJMが混合です。大分系統が違うピックアップになっているので、出力や出音はあまり合いませんね。
ポットやジャックも新しいものと交換。レバースイッチもこの後チェックで壊れていたので交換。銅箔シートを貼り、全体をザグリをふたするようにシールディングします。
その他、ブリッジのブロックをスチールに交換、サドルとスプリングはRaw Vintageのものに交換しました。
フルカスタマイズを依頼して頂くと、細部まで手を入れさせて頂けるので腕がなりますね。
改造のお見積りなどお気軽にご雑談くださいませ。