ブリッジ剥がれ修理

こちらはマーチンのブリッジ剥がれ修理です。

まずは↓の写真

ブリッジが剥がれて浮いています

ボディトップの僅かな膨らみ。その変形に硬いエボニーでできたブリッジはついていけず、離れてしまった模様です。

今回のように浮いていると、そのまま接着はできません。

ボディの膨らみは問題ありませんので、ブリッジを一度剥がしボディにあわせて削り接着したいとおもいます。

すでにはんぶんほどきれいに剥がれています。

熱して、ナイフを入れて一度ブリッジを剥がします。

スケールを当てると、ボディトップの形がわかります。

↑の写真の様に、スケールを当てるとボディの形がよくわかります。

真ん中はほぼ平らで、両端に向い落ちています。わずか0.5ミリ強の差ですがエボニーはほとんどしなりませんので、反発してしまいます。

荒加工はサンダーで行いました。

削るのはわずかとはいえ、硬いエボニーを面で削るのはなかなか大変です。

荒加工はサンダーで一気に行い、手加工で精度を出していきます。

加工後のブリッジ底面

真っ平らだっだブリッジ底面が、ボディに面接着できるように加工できました。

ボディのブリッジ接着面も加工します。

ボディ側の接着面も調整します。接着は木同士で行いますが、接着面の際に塗装が残っています。

このままでは、真ん中が浮いていて面接着できず接着力も弱いため、塗装を取り除きます。

これで、ブリッジがボディにしっかりと面で接着でき、元の状態よりも強固に接着できます。

ニカワで接着。

ニカワを温めて、手早く接着します。気温も高かったので助かりました。

接着後、端までピッタリと接着されています。

接着完了。端まで密着し接着できていますので、元よりも強固に取り付けられています。

くれぐれも、適当に接着剤を流し込んで接着!なんてことだけはしないようにしてくださいね。

クランプも不完全だとたいていはまた剥がれてしまい、接着剤の除去をしなくちゃいけなくなり再接着が大変になります。

コストも上がってしまいます。大事にならないこともありますので、そのままの状態で相談してくださいね。