今回は、Ibanez Talmanのスキャロップド指板加工の依頼を受けましたので、その様子をご紹介します。
依頼者は、リッチー風のスキャロップド加工を希望されました。
リッチー風とは、指板の上部（高音側）を深く不均等にスキャロップドにするというものです。
まずはフレットを抜いて、通常のフレット交換をします。
ESCAR 58118-NSというニッケルシルバー製のフレットを使用しました。
このフレットは、高さが2.8mm、幅が1.4mmという大きいサイズで、耐久性も高いです。
その後、フレットの端をカットしてから、ファイルで整えます。
このギターは指板幅に余裕がありますので、エッジは立てずになるべく寝かします。
その方が引っかかりも少ないです。
続いてはスキャロップド加工です。
指板Rに合わせて、フレット間を掘っていきます。
深さや形状にムラが出ないように注意しながら行います。
リッチー風に掘るのは、形状や深さの変化もあるのでより神経をすり減らします。
削り終わったら、紙やすりで指板を滑らかに仕上げ、塗装に入ります。
加工後の写真です。
このモデルにスキャロップはかなり個性的かと思います。
見た目もかっこよくなりましたが、演奏感も格段に向上しました。依頼者の方も大変喜んでいただけました。
もし興味がある方は、ぜひご相談ください。
お客様のご要望に応じて様々な加工を承っております。