フレット
Greco Wild Scamper のフレット交換
このギターは前回フレット交換で納品した際にお預かりしたもので、短期間に3本目です。
フレットはいつもと同じくJescar 58118 ステンレス。いわゆるジャンボフレットです。
フレット交換なのでいつもと代わり映えはありませんが、とりあえず始めます。
元のフレットもジャンボサイズのフレットでした。
フレットを抜いて指板調整。
この時点でかなりの順反り。トラスロッドいっぱいにしてもやや順反りといったところ。
もう少しトラスロッドに余裕が出るように調整します。
指板と整えたらフレットを打込み。
ここまでくればちゃっちゃと仕上げてしまいます。
フレットエッジの処理とすり合わせ。
ナットはオイル牛骨で整形。
全体的にクリーニングもして、セットアップを行い完了です。
フレット交換のご依頼です。
こちらは宮城県のお客様からのご依頼です。以前にも2本リフレットとスキャロップド指板加工のご依頼を頂いてます。
今回お預かりしたギターももちろん?スキャロップド指板加工済みのギターです。
こちらスモールサイズのフレットからジャンボフレットに交換いたします。
JESCAR 57110-NSを仕使用します。
なんとも緩めなスキャロップド指板ですねぇ。
早速フレットを抜いて、面の塗装を剥がしました。ご覧の通り大分島が残っていますね。
特にローポジションは1/3は残ってますね。
フレット交換に伴い多少の修正は折込済みでしたが、これはなかなか。
塗装で色合わせを行い、いつも通りフレットを仕上げ。
加工前より、メリハリのあるスキャロップド指板になったかと思います。
またのご依頼お待ちしております。
Gibson SG Gothic
ポジションマークのないエボニー指板、ブラック一色のギター。更にリアピックアップ一発。
こちらのモデルの改造のご依頼になります。
まず、この指板にディッシュインレイを入れて、フレットもフリーダムスレンレスフレットに交換です。
インレイ材に使うのはこだわりの暗めのパール柄。
ブラックパールセルではイメージと違うので、色々探して良さそうなものを入手しました。
早速ディッシュ形状に切り出し。
そして、ルーターで落とし込み加工を行います。
無事彫り終え、接着を指板と面に削ればインレイ加工は完了。
久々なこともあり、なかなか緊張感のある作業でしたが、ここまでくればいつも通り。
フレットを打ち込んで、サクサク仕上げに向けてすすめて参ります。
ピックガードもリア一発仕様で、黒3PLYで製作しました。
ブラックパールのインレイは、指板調整のままだとあまりにも目立たないので、インレイだけ艶が出るように磨いて仕上げてあります。非常にかっこよく仕上がりましたね。
Gibson Les Paul Custom 1968
ボディがパンケーキになる手前のカスタム。
バインディング剥がれの修理依頼です。
以前にも修理したところらしいですが、浮いて段になってしまっているので貼り直して隙間も埋めてます
隙間にバインディング片を入れて接着。非常にちまちました作業です。
ある程度目立たなくもなりました。
ここで完了の連絡をしましたが、フレット交換もついでにご依頼を頂きましたので続けて作業。
(上記作業はフレット交換の際ならもっと楽だった・・・)
さて、フレット浮きや音づまりがあったり、すり合わせにより部分的にかなり低くなってしまっている状態。
フレットを抜いてまずは指板修正を行います。
とここで、このギターの問題がわかりました。
とりあえず指板Rが変です。1〜3Fあたりが9.5inchR、そこから急激に変化して11inch〜14inchに変化していきます。
円錐指板なんて整ったものではないです笑
とにかくローフレットの両端が落ちているので、すり合わせで真ん中あたりのフレットが多く削ってあったようです。
0.5mm以下にまでなってました。
指板上ではどうにもできないので、1〜3Fだけ少し高いフレットにしてフレット上で帳尻をあわせます。
フレットサイズは元のものとかなり近いサイズのJescar ニッケルシルバー
また、この手のリフレットされた個体はフレットエッジが極端に倒れていて、バインディングも半分くらい削られています。
それに合わせてナットも狭ピッチで切られていました。
フレットエッジはそれなりに立てて仕上げられたので、ナットも通常くらいで切ることができました。
弦高がめちゃくちゃ低いセッティングのお客様なので、
ようやく弾きやすいセッティングが出せました。
YAMAHA FPX-300 Steel
フレット交換のご依頼を頂きました。
このスロッテッドヘッドのアコギにジャンボサイズのステンレスフレットに交換ご希望です。
更に弦高をできるだけ下げたいとのこと。
交換前は一般的な細いフレット。
まずはフレットを抜き、指板調整。
エボニー指板は染めてあったのが削って色が明るくなってしまったので、黒く染め直し。
そしてフレットは一番背の高いものをご希望なので、Jescar 58118のステンレス
ローセッティングでも問題ない精度で仕上げます。
ナットもプラナットから牛骨に作り変えました。
次にブリッジの加工。
サドルはすでにお客様により、かなり攻めた加工になっています。
ジャンボフレットでやや弦高は下がりましたが、更にということですので、
端の弦通し穴をテンションがかかるように位置を下げました。
また、木部も削りサドルにしっかりテンションが掛かるように加工。
ピエゾピックアップの出力のバランスが取れるようにサドルを加工して完了。(ここが一番大変でした】
そしてようやく完成。
まさかアコギにステンレスのジャンボフレットを打つ日が来ようとは。
お客様より
運指のしやすさ、音にも感動しております。
との嬉しいお言葉を頂きましたので、一安心。
Gibson Hummingbird 63年
フレットの交換と、ブリッジ葬がれの修理です。
まずはブリッジ剥がれを修理。
ピッチが悪いとのことでしたが、ブリッジがずれて接着されてしまっているようです。
ブリッジピンもひん曲がっていて、抜くのも一苦労でした。
幸いほとんど剥がれていたので、ブリッジを剥がすのは簡単でした。
接着面を整えて、ニカワで再接着。
フレットはご覧のようにボコボコです。
指板の汚れも気になりますね。フレットを抜いて指板をクリーニング。
ネックの状態は驚くほど良かったので、指板調整することなくフレット打ち込み。
フレットは同サイズのニッケルシルバーフレットです。
打ち込んだらエッジを整え、すり合わせ。
最後にナットを牛骨で製作して完了。
ブリッジの位置が正しくなったことで、オクターブチューニングも合いました。
フレットも高さが戻り、ピッチも良くなりました。
フレット交換のご依頼のMartin D-41
フッレットは場所によりかなり薄く、0.5mmのところも。
また、フレットエッジが全部浮いていて弦も引っかかります。
フレットを抜いて、ナットも外しますが、
ナットがびくともしなくて、のこぎりで切れ目を入れバラバラにして外しました。
指板調整して端までフレットがきれいに入るよに、指板Rも整えていきます。
過去の修理でハイポジションのハネた部分をかなり削ってしまっているようです。ほぼ平らですが、そのままです。
フレットを打ち込み、エッジの処理とすり合わせを行い最終仕上げです。
セッティングも良くなり、大変弾きやすくなりました。
フレット交換のご依頼です。
一度すり合わせをしたそうですが、あまり引き心地が良くないご様子。
フレットはステンレスのジャンボです。
Jescar 58118−S
一番大きいやつです。
早速フレットを抜いて指板調整。
指板Rや反りを整えます。溝の中の接着剤なども取り除きます。
溝の深さがきちんとないとフレットが最後まで入りませんので。
フレットの下準備。
ジャンボのステンレスフレットは固くて打ち込んでも、ほとんど指板Rになじみません。
ですのでしっかりと指板Rに合わせて曲げる必要があります。
次は端のタングを切り欠きます。
専用のフレットタングニッパーでカットしているんですけど、ステンレスに対応していないので
硬くなんとか切れるけど、切り残しが多い(笑)
コレを一本一本ヤスリで削る地味で大事な作業。削りすぎても隙間になるしギリギリで。
タングニッパーですでに手を痛めてるので、続くこの作業も苦。
ここからはテンポよく進みます。
フレットを打ち込みフレットエッジを仕上げ、バフで仕上げてフレット作業完了
ナットも新しくオイル牛骨で製作し完成!
お客様より「恐ろしく弾きやすい!」という嬉しいお言葉もいただきました。
今回ご依頼頂いたのがESP SNAPPER マジョーラカラーですね〜
音づまりのためすり合わせと、ピックアップの交換のご依頼です。
まずはピックアップの交換。
コントロールもトーンはいらない、ボリュームを遠くに。という仕様に。
フレットは音づまりがところどころあり、すり合わせ。
ピカピカに仕上げます。
で、最後。
預かったときから、ん?とは思ったのですが、ジョイントが変です。
指板エンドとピックガードに2ミリほど隙間があります。
これはピックガードが短いのではなく、ネックジョイントが浅いのです
ネックを外してみると、ネックが角エンド、ボディが丸エンド。
なぜこのような個体があるのかも謎ですが、なぜそのまま取り付けたんでしょう?
これには弊害もあって、1弦のブリッジサドルが前に飛び出しすぎて
見えにくいですが、サドルの溝をまたぐ位置になってしまいました。
かなり微妙な位置になってしまい、ビーンとビビリが発生。
ネックポケットをネックにあわせて削り、ネックエンドが奥までしっかり入るように修正。
ネックセット穴も開け直し、隙間もなくなりました。
真相が気になります。
フレット交換のご依頼ばかりだったので、
今回はまとめて載せます。
PRS CUSTOM24 30th Anniversary
ステンレスフレットに交換しました。(Jescar 57110 ステンレススチール)
元のフレットのエッジ付近が落ちていて弦落ちが気になっていたそうです。
仕上がりはもちろん、フレットエッジの手前までしっかりと頂点が保つように仕上げています。
つぎは、
PRS Artist Series II
Jescar EVOに交換しました。(Jescar 57110-EVO)
素材はEVOという金色っぽいフレットです。
ゴールドパーツとも相まって、すごいゴージャス!
最後は、
PRS Custom24
フレットもパーツも腐食が進み、ガサガサです。
ステンレスフレットに交換。
こちらは同サイズくらいのフレットです。(Jescar 47104 ステンレススチール)
パーツも一度すべてばらしてクリーニングしました。
ブリッジは手が当たる部分がえぐれてしまっていますね。
可能な限りクリーニングして完了です。
今回フレットの交換をするは、鮮やかなカラーのPRS Custom24 Piezo
ネックはローズウッド
フレットのすり合わせにより、ハイフレットはだいぶ削られています。
フレットを抜き、指板調整でネックの狂いを修正していきます。
指板R、ストレートを整えたらフレットの打ち込み。
今回はJescar製ステンレスフレット 58118 というジャンボサイズのフレット
太いフレットほど硬いので、作業は大変になりますね。
指板Rに合わせてフレットを曲げます。ステンレスフレットは硬いため、特にしっかり合わせて曲げる必要があります
削り揃えたフレットのエッジを丁寧に削り、なめらかに整えます。
特にジャンボフレットはあまり寝かせて削れないので、このあたりは気を使います。
すりあわせとバフがけで仕上げを行い、最終仕上げ。
完成↓↓↓↓↓↓
James Tylerのフレット交換のご依頼です。
ジェスカー ステンレスフレット 57110 に交換します。
指板は10インチ〜11インチのコンパウンドラジアス指板のようですね。
フレットを抜き、指板面を整えます。
今回はメイプル指板のため、塗装工程に入ります。
グリップと指板面の色の差異が無いように色合わせをして、つや消しを塗ります。
乾燥を終えたら、フレットエッジを丁寧に整えすり合わせを行います。
ナットは同様にTUSQ BLACKを取り付け。
ステンレスフレット特有のツルツルしていて、摩擦の少ないなめらかな弾き心地は病みつきです。
いつまでも磨きたての輝きが持続し、ほぼ減ることがないため弾き心地もずっと変わりません。
Gibson 54 Les Paul Customのフレットの交換のご依頼です。
フロントのAlnicoVピックアップがテンション上がります。
フレットを抜いて、軽く指板調整。
バインディングはほぼ残っていませんね。バインディングがかなり削られてしまっています。
フレットはJescar ステンレスフレット。
フレットタングをカットして、下準備。ステンレスフレットはこれが硬い。
プレスで打ち込み、フレットのすり合わせ。
ナットはブラスです。
ブラスは牛骨に比べれば硬いですが、それほど加工は難しくはありません。
磨き上げたときの輝きがたまりません。
あとはセットアップとなったのですが、
ブリッジが変形して弦高が指板Rに沿わずフラットなっていました。
サドルを外して曲げて戻します。でも簡単に戻ったのでどのくらいこの状態がキープできるかな。
完成しました。
かっこいい〜