Miura
今回お預かりしたのは、BURNS Nu-Sonic Bass
ショートスケールのベースです。
約30年の間になんだかいろいろあった痕跡はありますね。
特に弦高もとても高くて、まずはそこをメインに加工いたします。
ネックの仕込みを調整して、とりあえず弦高を適正にしました。
ネックを外すとネック側がなんだが怪しい。
面も出ていないしとりあえず削ってみました。
パテで修正した痕跡が現れました。でもとりあえず気にせずにセッティング。
弦高は問題なくなり、お客様にも確認いただきOKがでました。
ここでリフィニッシュの依頼になり、ついでにならといろいろ手直しさせてもらいました。
バスウッドのボディも反り返っていて、ピックガードも浮いてしまう状態。
多少ボディが薄くなってもよいとのことなので、塗装をはがしある程度まで面を出しました。
パテ盛りのネックジョイント部分もついでに修正。パテがなくなるまで削り落としてメイプルを接着。
ボディトップはポケット付近がとてもえぐれていた事と、ネックポケットも修正したかったので一度埋めました。
改めて仕込み角も調整を行いました。
これでとりあえず木工修正が終わったので、生地調整。
カラーは別タイプのBURNS BASSの指定で、ボディとヘッドはシースルーレッド、グリップはブラック。
塗装を終え組み込みですが、
音つまりがあるのでフレットすり合わせ。ついでにナットもピッチがズレているので作り直しました。
ピックアップは持ち込みのものに交換して再配線。
年末になかなかやりごたえのあるご依頼でした。
そういえば、このベースで一番悩んだのが弦。
スケールは30インチのこのベース。
ショートスケールのフラットワウンドが指定でお客様が最初にお持ち込みになったのが、
La Bella ショートスケール用のストリング
これがこのベースには4弦が長くて取付られず。
もっと短いフラットワウンドがないか探したところで、困ったときのDaddario
この時調べてわかったDaddarioのベース弦の表記。
以下4弦のボールからテーパーまでの長さです。
Short Scale = 32インチ
Medium Scale = 34インチ
Long Scale = 37.1インチ
Super Long Scale = 38インチ
(何かのご参考になればと思います)
上のLa Bellaはダダリオ弦でいうところではMedium Scaleに当たります。
ムスタングベースもミディアムですね。
YAMAHA FPX-300 Steel
フレット交換のご依頼を頂きました。
このスロッテッドヘッドのアコギにジャンボサイズのステンレスフレットに交換ご希望です。
更に弦高をできるだけ下げたいとのこと。
交換前は一般的な細いフレット。
まずはフレットを抜き、指板調整。
エボニー指板は染めてあったのが削って色が明るくなってしまったので、黒く染め直し。
そしてフレットは一番背の高いものをご希望なので、Jescar 58118のステンレス
ローセッティングでも問題ない精度で仕上げます。
ナットもプラナットから牛骨に作り変えました。
次にブリッジの加工。
サドルはすでにお客様により、かなり攻めた加工になっています。
ジャンボフレットでやや弦高は下がりましたが、更にということですので、
端の弦通し穴をテンションがかかるように位置を下げました。
また、木部も削りサドルにしっかりテンションが掛かるように加工。
ピエゾピックアップの出力のバランスが取れるようにサドルを加工して完了。(ここが一番大変でした】
そしてようやく完成。
まさかアコギにステンレスのジャンボフレットを打つ日が来ようとは。
お客様より
運指のしやすさ、音にも感動しております。
との嬉しいお言葉を頂きましたので、一安心。
Fender Japan のJazz Masterのブリッジの交換とピックアップ交換のご依頼です。
パーツはお持ち込み頂いたGotoh GE103B-T
とりあえずパーツを外して、ブリッジの取り付けを行います。
ボディに打ち込まれているアンカーは指先でつまんだら、スッと抜けました。
新しいアンカーは一回り大きいサイズなので、埋める手間もなくすぐ終わります。
アンカーの幅が1ミリくらい違うので、そのまま広げちゃだめですよ笑(一応)
アンカーを打ち込んだら、ピックガードもそれに合わせて広げます。
ピックアップもSeymour Duncanピックアップに交換。カバーはブラック。
最後に指板Rに合わせてブリッジサドルに弦溝を切って調整して完了。
オクターブチューニングも弦高もしっかりセッティングがでます。
こういう加工は寸法組み込みがしっかりしているジャパン製のギターだと非常に楽。
黒いピックアップカバーは引き締まりますね。
Gibson Hummingbird 63年
フレットの交換と、ブリッジ葬がれの修理です。
まずはブリッジ剥がれを修理。
ピッチが悪いとのことでしたが、ブリッジがずれて接着されてしまっているようです。
ブリッジピンもひん曲がっていて、抜くのも一苦労でした。
幸いほとんど剥がれていたので、ブリッジを剥がすのは簡単でした。
接着面を整えて、ニカワで再接着。
フレットはご覧のようにボコボコです。
指板の汚れも気になりますね。フレットを抜いて指板をクリーニング。
ネックの状態は驚くほど良かったので、指板調整することなくフレット打ち込み。
フレットは同サイズのニッケルシルバーフレットです。
打ち込んだらエッジを整え、すり合わせ。
最後にナットを牛骨で製作して完了。
ブリッジの位置が正しくなったことで、オクターブチューニングも合いました。
フレットも高さが戻り、ピッチも良くなりました。
フレット交換のご依頼のMartin D-41
フッレットは場所によりかなり薄く、0.5mmのところも。
また、フレットエッジが全部浮いていて弦も引っかかります。
フレットを抜いて、ナットも外しますが、
ナットがびくともしなくて、のこぎりで切れ目を入れバラバラにして外しました。
指板調整して端までフレットがきれいに入るよに、指板Rも整えていきます。
過去の修理でハイポジションのハネた部分をかなり削ってしまっているようです。ほぼ平らですが、そのままです。
フレットを打ち込み、エッジの処理とすり合わせを行い最終仕上げです。
セッティングも良くなり、大変弾きやすくなりました。
ご依頼頂いたのはピックガードの製作です。
ギターはFernandesのストラト。レフティモデルをッ改造したものです。
製作するのはアノダイズドピックガードです。レフティのピックガードはなかなか既製品はないですからね。
採寸して、ギターにピッタリ合うように製作します。
CNCでアルミ板から切り出し加工は完了。
アノダイズド処理は専門業者にお願いしました。
CNCで加工 加工完了 郵送しました。 色味もバッチリ
色味もバッチリ。
もちろん、ビス穴までピッタリ合います。
マジックでかいた点だったサイドポジションマークも黒ドットを埋め込みました。
ナットも牛骨で製作し、いよいよ組み込み。
パーツをすべてゴールドパーツに新調しました。
ゴールドパーツに交換 牛骨ナットに交換
オリジナルアノダイズドピックガード製作のご依頼お待ちしております。
フレット交換のご依頼です。
一度すり合わせをしたそうですが、あまり引き心地が良くないご様子。
フレットはステンレスのジャンボです。
Jescar 58118−S
一番大きいやつです。
早速フレットを抜いて指板調整。
指板Rや反りを整えます。溝の中の接着剤なども取り除きます。
溝の深さがきちんとないとフレットが最後まで入りませんので。
フレットの下準備。
ジャンボのステンレスフレットは固くて打ち込んでも、ほとんど指板Rになじみません。
ですのでしっかりと指板Rに合わせて曲げる必要があります。
次は端のタングを切り欠きます。
専用のフレットタングニッパーでカットしているんですけど、ステンレスに対応していないので
硬くなんとか切れるけど、切り残しが多い(笑)
コレを一本一本ヤスリで削る地味で大事な作業。削りすぎても隙間になるしギリギリで。
タングニッパーですでに手を痛めてるので、続くこの作業も苦。
ここからはテンポよく進みます。
フレットを打ち込みフレットエッジを仕上げ、バフで仕上げてフレット作業完了
ナットも新しくオイル牛骨で製作し完成!
お客様より「恐ろしく弾きやすい!」という嬉しいお言葉もいただきました。